はじめに

 「だれかがやるからいい、関係ない」この言葉をまちに住み暮らす誰しもが一度は口にしているのではないだろうか。私もかつては自分の力だけでは変わりようもない現実や周囲の諦めに近い声を聞いている内に、自分に関わらない事柄には無関心を決め込んでいました。しかし、青年会議所に入会し、先輩から「愛の対義語は無関心だよ。無関心だと国、まち、そこに住む人は存在しなくなるよ。あなたの存在もなくなるよ。」という言葉を聴いた時に、私がこのまちに対して目を背けていることに気づかされたと同時に恥を感じ、このまちや住み暮らす人に関心を持ち行動しなければいけならない意識が生まれました。
 今、このまちはバブル崩壊から端を発した不況から未だ立ち直れず、町内企業の倒産や業務縮小により生産人口、特に若年層の受け皿が失われ、消滅可能都市へと衰退の一途を辿っていますが、私たちはこのまちを担う責任世代としてこのまちへの関心を高め、住み暮らす人々と協働し、このまちに明るい未来を築かなければなりません。先輩諸兄から受け継いだ熱い想いを持ちながら、このまちを担う者として青年会議所運動を邁進して参ります。


困難を乗り越えるために協働する

 このまちには多数の組織が点在しており、それぞれが定めた目的に沿って活動を行うことによって、間接的ではありますがまちの活気へとつながっております。しかしながら、地域経済の減退から起きる若年層の減少は、私の所属する他組織でも一様に影響があり、会員数の減少を引き起こし、青年組織の活動を停滞若しくは衰退させ、このまちの活気が失われつつあります。この状況から脱却するためには、同じまちに住み暮らす者という視点から、このまちにある問題について関心を高め、まちに担う同志という意識を再確認して頂き、まちの活気回復のために協働する機運を作ることが必要です。所属している組織は違えども、このまちの活気のために資するという原点は同じであり、まちに住み暮らす者として互いを認め合い大きな力として作用させ、このまちの活気を取り戻すことへとつなげていきます。

まちが一体となった誇りの発信

 過去2回、とうべつ花火大会行うことにより、このまちの先人たちから受け継いだ地域のたからやまちの歴史を発信し、まちへの関心を高め郷土愛を喚起することで、活気を回復させることを目的に実施して参りました。2回に渡り継続して行うことで、町内外の人に認知され、回数を重ねるごとに来場者数が増加し会場全体が大変な賑わいとなり、活気に溢れたまちの姿から人々の誇りは高まりつつあります。このまちで最も活気を生み出し誇りの源となり得る本事業を基軸として、このまちに住み暮らす人々がこのまちの活気の源泉となる当事者意識を醸成し続けるために、まちに対する関心を高め、誇りを持てる花火大会を継続して行うことが必要です。本年度はこのまちの根幹となる地域資源を地域のたからとして発信を行うとともに、私たち青年会議所メンバーだけで実施するのではなく、まちに数多ある地域コミュニティと協働し、まちの活気を町内外に発信したことから得られる誇りをこのまちに住み暮らす人々へ伝播させ当事者意識を次の世代につなげていかなくてはなりません。

将来のたからである子どもに出来ること

 私は農家の生まれで、幼少期は親の仕事を見て育ち単純に跡を継ごうと考えていましたが、青年期に職業選択を考えた時に、ただ漫然と親の跡を継ぐことが良い選択なのか迷いました。その答えを探ろう、父になぜ農業をしているのかと尋ねたところ「農業は人の役に立つ仕事だからしている。全ての選択は人の役に立つかどうかで決める。収入だけで決めるものでは無い。」と教えられました。その言葉には人としてどう生きるべきなのかを親の背中を通して生きがいを伝えて頂き、私は生きがいを感じながら今を生きることが出来ています。
 私は幼少期の子を持つ親ですが、子どもには自らの力で考え、人のために行動することを生きがいとし、そこにしあわせを感じられる人になって欲しいと願っております。子どもは、親を見て成長し社会との関わりを学び人間性を身に付けていくので、子どもが将来、しっかりとした人間力を発揮して社会で活躍するためには、私たち親が、豊かな情操を子どもに涵養し道徳心を育むことが必要です。私たちは、このまちの未来を預かる責任世代として、将来のたからである子どもたちがしあわせになれることができる礎を創ることを目指します。

当別を牽引する責任世代

 青年会議所は青年の英知と勇気と情熱を結集し、社会貢献をすることを目標とした団体であり、青年会議所の特性として、満20歳から40歳までの青年と定めており、この定められた期間の中、私たちは明るい豊かな社会を目指し活動を行っています。新しいメンバーを迎え入れるということは青年会議所を存続させるということだけでは無く、新しい価値観を取り入れる機会となります。そして、共にこのまちを「明るい豊かな社会」と行動することでリーダー育成にもなるため、このまちの責任世代一人ひとりにこのまちを想うこころを説き、共に行動する仲間を作る会員拡大活動は青年会議所運動の最大の発信となります。私たちは、このまちを牽引するリーダーとして一人でも多くの責任世代の意識を改革して参ります。

中期ビジョンの推進に向けて

 青年会議所は一年で役職が入れ替わる単年度制により運営されており、運動の指針となる所信・方針は一年毎に定められるので、私たちの運動が地域の方々の視点からは短期的にしか映らず、私たちの事業の継続性や運動の方向性が見えづらいために、中期ビジョンを策定し継続的な視点を持ちながら事業を進めることとしています。
 本年度は中期ビジョンの達成にむけて4つの指針に基づき、人の意識に焦点を当てこのまちの住み暮らす人々に関心を持ち行動するという意識改革を行い、「このまちに住まう人々がしあわせを感じることができるまち」となるように、運動を邁進して参ります。

おわりに

 私たちは「明るい豊かな社会」の実現を求め、能動的変革者として、まちに住み暮らす人々と向き合い、想いを伝え変革させるために行動しなければなりません。まずは、私達の一番身近な人の意識を変えることが青年会議所運動の大きな一歩となります。そして、その想いが、一人が二人へ、二人が四人へと伝わり一緒に行動することでその効果はただの相加ではなく相乗の力へと変わり大きな奔流を巻き起こします。私たちは、このまちに関心を持ち行動する人が一人でも多く増えることがこのまちに活気をもたらすことにつながると信じ、青年としての熱い想いと行動力をもって、このまちが誰もが生き生きと暮らし活気に満ち溢れたまちへとするために意識改革して参ります。